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2006年06月18日
夏は卒業式とともに始まる
6月15日(木曜日)
これはミススウェーデンが乗るオープンカーではありません。ベルガ高校の卒業式のパレードです。 今日は朝から町の様子が賑やか、いつもと格段に違う人通りです。どこからか、祭囃子ならぬブラスバンドの演奏が聞こえます。子どもの時、 私の住む東京の小さな町でもお祭りの山車や神輿が練り歩く時は、その後をぞろぞろとついて歩く人を見かけましたが、今日はそんな感じ。
夕方、寮の部屋でパソコンに向かい仕事をしていたら、突然、 窓の外から賑やかな歓声が聞こえてきました。いつもは人通りの少ない道でリオのカーニバルが始まったみたいな感じです。 エスロブ特派員としては、スワッとカメラを片手に道に飛び出しました。
こんな立派なオープンカー、普段は質素なこの町では見かけたことがありません。どうやら 「クラシックカーのコレクションをしているお金持ち」が毎年貸してくれるのだとわかりました。運転をしているのは卒業生のお父さん。 お母さんの運転はあまり見かけませんでした。兄弟や友人まで一緒に乗り込んでいる車もあります。しかし、騒いでいるのは卒業生当人だけ。 オープンカーから身を乗り出して踊り、歓声をあげ、笛を吹き、ありったけの大声で歌います。トラックに乗り、 バンドの演奏をしているグループ、農業の耕作機を運転するグループ、男女学生の2人乗りの自転車も出てきました。 風船や国旗や笹の葉を車に飾り、みんな手には大きなプラカードをもっています。どうやら子ども時代の写真を拡大して張っているようです。 「こんなに大人になったよ」と道で眺める人にアピールしています。みんなが被る船員帽は卒業記念の帽子。高齢者の家に行くと、 よく孫の写真が飾ってありますが、この帽子を被った写真を沢山見かけました。
研修生の池田めぐみさんがホームスティしているオケソン家のお嫁さんと孫のヴィクトール君にばったり会いました。 一家で行進を見物にきていたのです。小学生のヴィクトール君もいつかこの行進をするでしょう。 エスロブ市には各世代が生きている実に健康な町だと思いました。狭い町なので、どこかで必ず知り合いに出会います。 この行進が終わると学生たちは家に帰り、家族とお祝いの夕食をともにします。それから、また、学生たちは集まり、 夜中までドンチャン騒ぎをするのだそうです。
投稿者 :rumi | 2006年06月18日 04:35