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2006年03月05日
雪の田園地帯 夜間の在宅ケアサービス
2月27日(月曜日)
夜間の在宅ケアサービスは16:00から22:30の時間帯。365日の稼動で、
利用者のニーズの時間帯に合わせてスケジュールが決まります。途中でオフィスに戻り、30分の休憩があります。
夜間チームはメンバーが決まっていて4人。毎日2人が働きます。また、4人の誰かが休む場合は、人を派遣する部に連絡すると、
登録されている人がすぐに出向くシステムがあります。
今日はカローラさんとモナさんの日。2人は付いたり、離れたりして、19人の夜間の利用者の家を回りました。その都度、
私はカローラさんに付いたり、モナさんに付いたりしました。付いて回ることを英語では「shadow」というそうですが、まさに、
私は影のように、ノートとカメラを抱えて回りました。
写真はモナさん。21年間、ケアの分野で働くベテラン。夜間の仕事を選んでずっとやってきました。
印象的だったのは78歳と84歳の男性の兄弟が住んでいる家。飾りつけが素敵なのに、どうも「スメリー!」。掃除に関しては、
スウェーデンではある時期から掃除はアンダーナースの仕事ではなくなったのです。アンダーナースはケアの専門職。
掃除は別の専門チームがするのです。在宅の場合、掃除のサービスをすべての在宅利用者が申し込んでいる訳ではないので、
スメリーなケースもある。個人の家の場合、どのように家を片付け、飾り、掃除をするかはプライバシーの問題。個人の自由なのです。
この体験を通して、家事がきちんとできているかいないかは、家に入った瞬間の匂いで判断するようになった私です。
男性の一人暮らしのケースはスメリー・・。
下の写真は去年の秋にも訪問したニルスさんの家。農家の長男で独身の彼は、
親から引き継いだ1843年に建った家に一人で住んでいます。脳溢血で半身付随ですが、この家に誇りを持ち、住み続けています
(スメリーではありません!)。1922年6月30日生まれの84歳。電動車椅子に乗り、精神的に自立。
肉体的にも自分でできることはできるだけします。1日6回のサービスを利用。体重は100キロ近いので、サービスは必ず2人の介護者が必要。
カローラさんとモナさんが合流しました。この日、最後の訪問の時は、ベッドの脇のテーブルに二つの尿瓶、水、葡萄、電話が揃えられました。
カローラさんがポットにコーヒーを入れているのは友達である91歳女性と78歳男性の夜のコーヒータイムのため。
私が写真を撮っていいか聞くと、91歳の彼女はすぐに髪をきれいに梳かしました。カローラさんには4人の子供がいます。前夫の3人の子供と、
サンボ(同棲の事実婚)の夫の子供。働いている間は夫が子供たちの面倒を見てくれるのdす。
自宅はホームケアサービスの事務所のすぐそばです。
夜のケア は案外就寝介助は少なく、足のマッサージ、薬やトイレのチエックなどが多く、
一見大変そうでも、自立している人が多かったです。夜間の走行距離は70キロから100キロ。終了して事務所に帰ると、
10時半を過ぎていました。
投稿者 :rumi | 2006年03月05日 06:05