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2006年03月03日
ブッティルさんとマルガリータさん 続き
2001年2月の金曜日の午後のことです。2人の人生は、
ブッティルさんが脳卒中の発作で突然変わります。トルホゴーデンというサービスハウスの地下の電気室で彼は倒れていました。
保全という1人でやる仕事柄、発見が遅くなり、後遺症が残りました。一命を取り留めたブッティルさんは、
エスロブのシャラオカという施設で過ごすことになり、リハビリが始まります。一方、サービスハウスで働いていた准看護師(アンダーナース)
のマルガリータさんと別れて暮らす辛い日々が始まりました。
その窮状を助けたのが、ONTANKEN(思いやり)というディサービス。
マルガリータさん自身も決断しました。定年まで3年を残して仕事をやめ、
ブッティルさんを在宅自らケアすることを決めたのです。マルガリータさんが話を始めると、いつも笑顔のブッティルさんの顔が曇り、
涙が頬を流れました。マルガリータさんの目にも、お嬢さんのアンさんの目にも、思わす私の目にも涙が出てきました。
マルガリータさんはLSSという障害者の法律が2人を救ったと語りました。
65歳以下で脳に障害を持つブッティルさんは月に59時間のケアサービスが受けられます。
そのうち52時間をアンダーナースの資格を持つマルガリータさんが有給で働き、火曜日の7時間は市のケアを利用することができるからです。
そして、毎週、月曜日にデイサービスを利用しています。(しかし、ブッティルさんが65歳を超えるので、障害者ケアが年金に切り替わり、
この形での利用ができなくなります)。
マルガリータさんはケアのベテラン。下の階段を上り下りできる車椅子も操作できます。また、 トイレやベッドから車椅子への移動にはリフトが活躍。スウェーデンの男性の在宅ケアは社会資源のたまものです。2人はとてもポジティブ。 NHRという脳障害の人たちの全国組織に属していて、コペンハーゲンやドイツのクリスマスマーケットを同じ障害を持つ仲間と旅しています。
投稿者 :rumi | 2006年03月03日 08:46