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2005年10月19日
お年寄りの温かさに触れる
9月26日(月)続き
スゥーヘランのサービスハウスでは介護者の方もさることながら、私はお年寄り
(どうお呼びしたらいいのかと迷います)の温かなもてなしが何とも印象的でした。
写真は出窓が廊下に向けて作られている台所に座る84歳のBさんと、21歳の元気なアンダーダーナースのアニカさん、
それにマケドニアから来た明るいフレイヤさんです。Bさんとは、
スウェーデン語が話せない私にとって心が通じ合った瞬間を何度も感じた方でした。
Bさんはお弁当を持参しなかったた私に、「ご飯は済んだの」「コーヒーを飲んだら」と聞き返し、夫の八鳥治久のデザイン集をお見せすると、
「ミッケ フェイント・とてもきれいよ」と何度も賞賛の言葉を繰り返してくれました。Bさんがその生涯をどう生きてきたのかは、
溢れんばかりの思いやりが表情になっているお顔が物語っています。
Bさんは美容関係の小さな会社を経営していた方だと知りました。ご主人と一緒にここに住み始め、今は一人になりました。
スゥーヘランは部屋も大きいので、夫婦で住んでる方も多く、22フラットのうち、夫婦は8カップルもありました。
どの部屋も使い慣れた家具が持ち込まれ、絵やタピスリーが壁を飾っています。
特に本棚を飾る家族の写真はその一生をかいま見る思いがします。両親の写真、子供の頃の家族の写真、自分の結婚式の写真、夫の写真、
子供の小さい時の写真に孫の写真。家族が多いほど写真のコーナーがにぎやかになります。サービス・ハウスは高齢になり、障害を持ち、
人の手を借りて生きる時、その生涯を振り返る場所だと思いました。部屋に入れていただき、
明るい採光と外の世界を部屋に取り込む窓の役割を考え直しました。
投稿者 :rumi | 2005年10月19日 03:34