« ストックホルムのお茶席 | メイン | SCI(スウェーデン福祉研究所)のエミールさん{ »
2005年09月15日
ストックホルム 男の料理
9月11日(日)
スウェーデン滞在1ヶ月にして、こんな経験をするとは思っていなかったのですが、ヴィンセント君の伯母さん
(おとうさんのお姉さん)のロッタさんの家の夕食に招かれました。たぶん、私が彼をストックホルムに招待したので、
そのお礼という意味があるのだと思います。
ロッタさんの家はリデガーというストックホルム郊外の島にある海に囲まれた美しい町です。なかなか洒落た家でした。
ロッタさんの夫のLarsさん(読めない)は大の料理好き。とにかくこの家の3食は彼が料理するそうです。ロッタさんは洗濯と掃除が担当。
私が招かれた家では男の人がごく普通に皿洗いをしている姿を見かけました。この日もベスカトーレのパスタとサラダ、それにキノコのソテーを実に包丁さばきよく作ってくれました。
50代になりたてのご夫婦ですが、2人のお嬢さんは中国と韓国生まれです。私も子供がないので、
すすめられました。お姉さんがヘレンちゃん、妹がアグネスちゃんという名前でした。スウェーデンに来て印象的だったことは、多様な人種が分け隔てなく住んでいることです。
人口900万人のうちの150万人が移民、難民、
そしてロッタさんの家のような養子です。第2次世界大戦に参戦しなかったために、
廃墟と化した他の欧州の国々の特需で大変な好景気となった60年代のイタリア、
ユーゴスラビアからの移民を受け付けたのが皮切りだそうです。
エスロブの高齢者施設で働く人たちにはチェコ、ボスニア、パレスチナ、タイ、フィリピン、チリ、マケドニアの人たち、もちろん、
スウェーデンの人も一緒に働いています。ヴィンセント君の仲のいい友人はニカラグアの少年で、成績が良く、
将来はお医者さんになるのが夢だそうです。そういえば、今年、4月に来た時に会った、エスロブ市のチーフナースのグニラ・
エミルソンさんは夫がパレスチナ人。精神科医のカメラ・リンドグレンさんは離婚した夫がニカラグアだと言っていました。
私もエスロブに到着したばかりの時に歩いていたら、おばあさんから道を訪ねられました。私の見た限りではエスロブでは「人種の壁」
を感じません。スウェーデンは時間をかけて「壁」を取り除いてきたのでしょう。
こうしてみると、中国や韓国との現在のわが国の軋轢を違う目でみることができそうな気がしてきました。
投稿者 :rumi | 2005年09月15日 06:00